2000年代もっとも成功したバンドとと言っても過言ではないColdplay(コールドプレイ)。私も学生時代に「Viva La Vida」を聴いて、完全にコールドプレイの虜になりました。
しかしコールドプレイはアルバムごとにコンセプトが決まっていて、どのアルバムに手をつけても全てが新鮮に聴こえるのです。
最近のアルバムでは電子音をふんだんに使い、EDMなどをバンドサウンドにいち早く取り入れています。このように新たなことに挑戦し続けるコールドプレイは、ポピュラー音楽の鏡とも言いたいです。
そしてコールドプレイのもっとも魅力的な部分は、感情の隙間に入り込む音楽です。アルバムごとに音楽の雰囲気は全く違うのですが、心が温かくなり、感情が揺れ動く音楽を作ってくれます。
感情を動かす音楽がコールドプレイの最大の魅力です。今回は数あるコールドプレイの名曲から10曲だけを厳選しました。めっちゃ苦労して選んだ楽曲ばかりです。
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Yellow
コールドプレイといえば「Yellow」だという人がいるくらいに、バンドを代表する楽曲になっています。というのもコールドプレイがロックバンドとして人気を獲得した楽曲でもあるからです。
まぁファーストアルバム(Parachutes)なので、コールドプレイがいかに最初から人気があったかが伺える楽曲にもなっていますよ。アコースティックサウンドから歪んだギターが加わる流れは、レディオヘッド感がありますね。
しかし上向きで明るい雰囲気でボーカル、クリス・マーティンのファルセットが美しいです。ふわふわとした浮遊感がたまりません。
The Scientist
私が初めて「The Scientist」を聴いたとき、ピアノの音とクリスの声にイチコロでした。同じコードが繰り返され、ストリングスとバンドのサウンドが綺麗に混じり合っています。このストリングスとギター、コーラスが畳み掛けるように音に広がりをつけていて、心を揺さぶるのですよ。
終盤の歪んだギターとクリスのファルセットは非常にズルすぎる!美しすぎる!
私はセカンドアルバムに収録されている楽曲ではもっとも好きな楽曲です。5分くらいの長さですが、ひとつの映画を見終わったような感覚になりますよ。個人的にはコールドプレイの中でも大絶賛しています。
Clocks
コールドプレイのライブでは必ず演奏されているようで、ファンも待ちわびるほど大人気の楽曲です。何よりピアノの印象的なリフがコールドプレイ感そのものって感じで、良いですよ。
またベースやドラムのリズム隊とピアノやギターのシンクロ率が非常に高まる楽曲とも言えるでしょう。このようなズンズンと進んでいくリズムはとても好きです。
「The Scientist」や「Clocks」が収録されたセカンドアルバム「A Rush of Blood to the Head」は、ピアノサウンドを取り入れた明るく美しい楽曲が多いように感じます。ファーストアルバム「Parachutes」のフォーキーな雰囲気とは違った新たなサウンドで、アルバム全体を通しても名曲ぞろいですよ。
Fix You
キーボードの落ち着きのある雰囲気から楽曲がスタートし、お馴染みクリスのファルセット、そしてピアノが入り、音に厚みを増していきます。眩しい光の温かさに包まれた雰囲気の楽曲ですが、これが後半に進みギターが入ってきたところで、歪んだギターと圧の強いドラムが加わります。
この壮大なロックサウンドを待っていました!!って期待させてくれる感じが素晴らしい。二郎系ラーメンめっちゃ食べたくて、20分くらい並んでやっと食べれた!みたいな開放感も気持ちが良いです。
3枚目のアルバム「X&Y」に収録された楽曲で、ピアノなどのサウンドを取り入れつつ、テクノなどの電子音も取り入れたアルバムになっています。もうアートロックの風格は十分に感じさせる仕上がりです。
「Fix You」はPixies(ピクシーズ)の「Where Is My Mind?」に影響を受けて作られた楽曲ですよ。
Viva La Vida
日本でも知名度を獲得したのは間違いなく「Viva La Vida」でしょう。私も当時は洋楽に興味を抱き出した頃で、よくMy Chemical Romans(マイ・ケミカル・ロマンス)などを聴いていました。
そんなロックサウンド大好き少年の耳を奪ったのが、ipodのCMで流れてきた「Viva La Vida」だったのです。ストリングスが強すぎてロックバンドという感じは全くしないですが、このリズミカルさがストリングスから感じるのは、今聴いても新しさを感じますね。ストリングスビートとか呼んでも良いのではないでしょうか。
また4枚目のアルバム「Viva La Vida or Death and His Friends」は、コールドプレイがアートサウンドを印象付けた作品でもあります。世間に親しまれるアート性とポップ性、人気の獲得はコールドプレイの右に出るものはいないのではないでしょうか。
Every Teardrop is Waterfall
5枚目のアルバム「Mylo Xyloto」も人気の楽曲が目白押しなのですが、もっとも印象深い「Every Teardrop is Waterfall」をあげさせていただきます。前作のアルバムがクラシックなアート感だったのですが、「Mylo Xyloto」はカラフルなポップアート感が伺える作品になっていて、個人的にはかなり好きなアルバムです。
「Every Teardrop is Waterfall」は電子音がふんだんに使われていて、バンドにまた新しいサウンドを作り上げています。またサビがないのがこの楽曲の特徴でもあります。一番印象的なのはやっぱりギターのリフでしょう。
今聴き返すとEDMに近いものがあるのかなって感じますね。4つ打ちですし。。。
Magic
なんとなくMTVを見ていたら、今月の最新作みたいなやつでコールドプレイの「Magic」が流れてきました。いやー、今までのカラフル感が印象に残っていたらか、静かな感じで受け入れ難かったのが最初の感想です。
しかしアルバムを通して聴いていると、ここまで心地よくスムーズに進む楽曲も珍しい気がします。シモンズのベットのように、ふわふわと包んでくれるようなサウンドがたまらないのです。
また6枚目のアルバム「Ghost Stories」は、全体通しても素晴らしいアルバムです。楽曲が流れるように進んでいき、途中のところどころに聴きごたえのある楽曲を挟み込んでいます。これはアルバムを通して聴いても疲れたり退屈することがないです。
A Sky Full of Stars
「Magic」と同じく6枚目のアルバム「Ghost Stories」に収録されています。「A Sky Full of Stars」はアルバムの9曲目と最後から2番目に収録されているのですが、アンビエント感あるアルバムとは真逆の楽曲となっています。
「A Sky Full of Stars」のプロデューサーの1人にはアヴィーチーも加わっていて、完全にEDMの楽曲となっています。これがダンサブルでかっこいいのです。そして単純に踊るだけでなく、「A Sky Full of Stars」のタイトル通り星空を伺える楽曲にもなっています。いつでもコールドプレイらしいアート感というか、ポップ感を加えてくれるのが、素晴らしいです。
EDMは批判されやすい音楽でもあります。しかしクリスは「EDMを軽蔑する奴も中にはいるが、EDMは人々と一緒に楽しんでいる。オレはEDMが好きだよ」と語っています。新しく楽しい音楽の追求心が現れている楽曲ですね。
Adventure of a Lifetime
これまた前作のアルバムとは真逆のコンセプトとなった7枚目のアルバムに収録されている楽曲です。EDM感はあまりないのですが、ダンサブルなところは健在で、楽しく踊れる楽曲になっていますよ。そしてどこかファンキーなサウンドも楽しく、今まであまり目立ってこなかったベースのガイ・ベリーマンが印象に残る楽曲の一つでもあります。
6枚目のアルバム「Ghost Stories」が影を表していて、「Adventure of a Lifetime」が収録された7枚目のアルバム「A Head Full of Dreams」は陽を表していると言います。アルバム全体がハッピーなサウンドになっているので、初めて聴く人にもオススメしたいアルバムです。そして踊りやすいというのがポイント高め。
Up&Up
7枚目のアルバム「A Head Full of Dreams」の最後を飾っている「Up&Up」は、特に注目されるような楽曲ではないのかもしれませんが、非常に良い楽曲です。そしてコールドプレイがスーパーボウルのハーフタイムショーに出演した時に演奏した楽曲でもあります。
7分くらいある楽曲でちょっと長めですが、壮大で初期のアコースティックサウンドを基盤にしていたバンドとは思えないような楽曲になっています。もちろん電子音がキラキラとしていて、ノリの良いのが良いポイント。
また元オアシスのノエル・ギャラガーがギターソロを弾いています。豪華さと華やかさがアルバムの最後を飾るにはちょうど良いです。そしてコールドプレイの名曲を10曲厳選の最後を飾るにもふさわしい。