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ブラック・サバスの元ネタ「ジャズ・サバス」が想像以上にかっこいい件

「ブラック・サバスは俺らの音楽をメタルにアレンジして成功しただけだ」

そんな主張をしているのがジャズ・サバスのミルトン・キーンズ。ジャズ・サバスという名前をパクって結成されたのがブラック・サバスだとか。

そんなジャズ・サバスについて迫っていきましょう。

ジャズ・サバスってどんなバンド?

ジャズ・サバスは1968年に結成。当時のジャズムーブメントの最前線を走る革命的なバンドだったようです。

デビューアルバムは1970年2月13日に発売される予定でした。(これはブラック・サバスのデビューアルバムのリリースと同じ)

しかしデビュー前にバンドのリーダー、ミルトン・キーンズが心臓発作で入院。1970年9月に退院すると、すでにブラック・サバスがデビューし、人気を獲得していました。

レコード会社の担当者は刑務所に入っていたり、倉庫の火災によってジャズ・サバスのレコードが全て消滅したりと、ジャズ・サバスの存在を証明するものがなくなってしまいました。

こうして、ジャズ・サバスの存在は知られることなく、ブラック・サバスの名前だけが知れ渡っていくことに。

というのが、ジャズ・サバスが作り出したバンドのコンセプトです!

つまり、完全に作られたネタということ。(まあ、そんなことすぐにわかるのだが、、、)

バンドリーダーのミルトン・キーンズは、ブラック・サバスやイエスでキーボードとして活躍したリック・ウェイクマンの息子であるアダム・ウェイクマンです。

ジャズピアノを弾くアダムのかっこよさとブラック・サバスをジャズアレンジするというコンセプトが面白いバンドなんです。



ジャズ・サバスのアルバム「Jazz Sabbath」をレビュー

2022年2月現在、アルバム「Jazz Sabbath」の1枚のみリリースしています。こちらをレビューしていきますよ。(4月には2枚目のアルバムをリリースするそうです。)

Fairies Wear Boots

タイトな情熱的なジャズ。ブラック・サバス感はあるものの、ブラック・サバスを知らずに聴いた人は「おっ!かっこいいジャズじゃん!」って思うでしょう。

何より途中から加わる歪んだギターがたまらんのです。急にジャズロックのような雰囲気に変わります。

Evil Woman

ジャズファンクのようなノリの良いジャズテイストな「Evil Woman」。シャッフルビートを刻むドラムとゴリゴリロックなベースに注目です。

ファンキーでダークな雰囲気がどこかブラック・サバスな感じが漂っていますよ。

Rat Salad

ドラムやベースなどのリズム隊が目立つ熱い楽曲。ウォーキングベースやスネアとバスドラの強さがゴリゴリにかっこいい。

ピアノが自由に弾き倒しているところはまさにジャズって感じですね。



Iron Man

想像しただけでもジャズにアレンジするのが難しそうですよね?という予想は当たったのか、印象的なリフはかなり変な感じに聴こえます。(元楽曲があまりにも印象深く残っているからピアノで弾かれると変な感じがするのかな?)

ただ転調してからがヤバいくらいかっこいい。そして、原曲「Iron Man」のように、聴けば聴くほど中毒になるジャズアレンジです。

Hand of Doom

なんとなくジャズアレンジしやすそうな「Hand of Doom」。やはり美しくクールなジャズにアレンジされていますし、かなり原曲に近い気がします。そのためかちょっとブルージーな感じも。

さらにギターも加わり、よりブルージーに。

Changes

ビル・エヴァンスを彷彿させるスタンダードなジャズ。原曲もピアノがメインのバラードのため、ジャズアレンジもかなり聴きやすい。

もはやスタンダードジャズっぽさがあるのも、「Changes」が優れた楽曲である証拠なのでしょう。

Children of the Grave

ブラック・サバスの中でもかなり重くてドロドロした楽曲。その重さやドロドロさは活かしつつ、リフで跳ねるように弾くことで軽やかさまで出ています。

原曲を知ってる人ほど「Children of the Grave」のジャズアレンジには驚くでしょう。オルガンが良い味を出してます。